2011年10月17日 (月) 22:29
3年振りに読みました。
五木寛之著「大河の一滴」。
相変わらず引き込まれる文章でした。
本書の基本的な考え方、例にあげる文章などは、
かなりの比重で仏教思想に覆われている。
五木氏自身、ブッタ、親鸞、蓮如などに
深い感銘を受けたということを公言しておられますが、
他の本と違ってこういう思想を押し付けることなく淡々と語っています。
自我に囚われず、自分は大河の中のたった一滴の水しずくのようなもの。
虚勢を張らず、鼓舞もせず、慈愛の心で接すること。
中にはマイナス思考と捉えられることもありそうですが、
このような五木氏の考え方、説得力がありますし、私は好きです。