2021年2月22日 (月) 07:56
現在の日本で大きな課題とされているのが、
介護の必要がない健康寿命と平均寿命の間には約10年の差があり、この差が縮まらないことです。
地域の健康寿命の長さと医療従事者や病床数など医療資源の量との関係を調べたところ、
特に男性では、医師の数や病床数ではなく、
歯科医療費(保険医療)と相関があることが京都大学の研究でわかりました。
歯医者さんによく通う地域の男性は、健康寿命が長いのです。
国民健康保険の歯科医療費は年間平均で1人2万4000円(保険、自己負担分含む)なのですが、
男性の場合、年間1万円多い地域では、健康寿命が0.7歳長いという結果になりました。
女性では、強い相関は見られませんでしたが、傾向は同様でした。
口の健康状態は、肺炎などの感染症や心血管疾患など全身の病気と関連しているし、
噛めていないと認知症の危険も高くなることが分かっています。
歯科に通って、予防的なケアを受け、噛める状態を維持することが
健康に役立つことが様々な研究で明らかにされてきましたが、ここでもはっきりと結果が出ました。
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻講師 細川陸也先生
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