2022年8月13日 (土) 17:43
日本小児科学会は7月21日、
フッ素入り子供用歯磨き粉の誤食による急性フッ素中毒疑いに関する傷害速報を発表した。
1歳5カ月の男児が自宅で嘔吐し、嘔吐物に歯磨き粉が少量含まれていたことから、
誤食による急性フッ素中毒が疑われた。
昨年(2021年)10月の早朝に男児が自宅で3回嘔吐し、嘔吐物に歯磨き粉が含まれていたこと、
買ったばかりの歯磨き粉が減っていたことから誤食が疑われたという。
歯磨き粉は男児の兄(2歳)が使用後に高さ約80cmの洗面台に置いたままにしており、
男児が椅子に乗って取り、誤食したとみられる。
男児は入院したが、血液検査や画像検査で異常が見られず、
飲食物の摂取が可能なことが確認されたため2日目に退院した。
フッ素入り歯磨き粉の誤食によりフッ化物と胃酸が結合しフッ化水素が形成され、
胃粘膜を刺激したことによる急性消化器症状と考えられた。
フッ素は歯質強化、虫歯予防にはとても効果があるが、
乳幼児の誤嚥には注意してうまく使いましょう。
誤食が疑われる際は、カルシウムを多く含む牛乳やアイスクリームなどを摂取することで、
胃内でフッ化カルシウムが形成され胃粘膜への刺激が防げるとしているので覚えておきましょう!