2022年11月24日 (木) 06:59
高齢者の歯と幸福に関する先行研究は少ない状況です。
本研究では、東北大学が「歯の本数」と「歯科補綴物の使用」の2つの口腔の指標と、
自己評価による幸福感の関係について調べました。
自己評価による幸福感はwell-beingの大切な指標の一つです。
2016年調査の横断研究による178,090人の高齢者の解析の結果、歯数が多いほど幸福感が高かったです。
また、歯数が20歯以下の場合では、歯科補綴物を利用しない人に比べて、利用する人で幸福感が高かったです。
歯数が20歯以上である人たちには、歯科補綴物の利用は幸福感と関係しませんでした。
この結果は、歯の喪失を防ぐこと、そして歯が少ない人では歯科補綴物を使うことが、
幸福感を上げる可能性を示唆しています。
※本研究では、歯科補綴物の使用を、入れ歯(義歯)やブリッジ(取り外しのできない義歯)や
デンタルインプラントの使用と定義しています。
歯がないまま放置せず、左右の奥歯で噛めるようにしましょう!