2024年5月15日 (水) 15:23
「緑茶に含まれる渋み成分のカテキンを、
虫歯予防に使われるフッ化物(フッ素を含む化合物)と併用すると予防効果が高まる」
そんな実験結果を、東北大学大学院歯学研究科の口腔生化学分野の高橋信博教授が報告した。
これまでに、カテキンが細菌の酸の産生(酸産生)を低下させることを明らかにしているが、
今回、カテキンにフッ化物を組み合わせた場合の細菌の酸産生を調べた結果、
虫歯に関連するミュータンス菌による酸産生は、カテキン単独でも抑えられたが、
フッ化物を組み合わせるとより強い抑制効果があった。
虫歯ができやすい酸性の環境では、この働きがさらに強くなることも示された。
虫歯予防の特効薬はない。歯磨きによるプラークコントロール、
フッ化物の塗布やうがいを励行することや、糖分を頻繁に取り過ぎないことが重要だ。
高橋教授は「かかりつけ歯科医師による定期検診と口腔ケアを受けることも大事。
虫歯が進行すると、自然には治りませんので注意が必要です」と呼び掛けている。