2025年6月8日 (日) 11:44
こんにちは。弦間歯科医院です。
今回は、お子さんの「かむ力」と「肥満」の関係についてお話ししたいと思います。
実は最近の研究で、「よくかめない子は肥満になりやすい」
という驚きの事実が明らかになっています。
よくかむことで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
ところが、かむ力が弱いと、食べ物を早く飲み込んでしまい、
満腹感を得る前に食べすぎてしまう傾向があります。
また、よくかまない子は、柔らかくて高カロリーな食べ物を好む傾向にあるため、
栄養バランスが偏りやすく、肥満のリスクも高くなります。
・歯並びやかみ合わせの問題
・虫歯や歯の喪失
・あごの発達不足(口呼吸の影響など)
・食生活の変化(やわらかい食べ物中心)
これらの要因が重なることで、「よくかめない」状態が続いてしまいます。
当院では、お子さんのかみ合わせやあごの発達状況をチェックし、
必要に応じて矯正治療や生活習慣指導を行っています。
また、定期検診で虫歯や歯肉炎の早期発見・治療を行うことで、
「しっかりかめるお口づくり」をサポートします。
・よくかむ習慣をつける(1口30回を目標に)
・食材を大きめに切ったり、歯ごたえのあるメニューを取り入れる
・姿勢よく食べる(あごの成長に影響します)
お口の健康は、全身の健康にも深く関わっています。
特に成長期のお子さんにとって、「かむ力」はとても大切な発達要素のひとつです。
「うちの子、あまりかんでいないかも…」と気になった方は、お気軽にご相談ください。
私たちがしっかりサポート致します。
2025年5月24日 (土) 05:27
皆さんは最後に歯医者に行ったのはいつですか?
「痛みがないから大丈夫」「忙しくてつい後回しに…」という方も多いのではないでしょうか。
でも実は、歯の健康を保つためには“定期的なメンテナンス”がとても大切なんです。
歯科でのメンテナンスとは、虫歯や歯周病の予防・早期発見のための定期的なチェックとクリーニングを指します。
主な内容は以下の通り:
・歯石除去
・歯の表面のクリーニング
・歯ぐきのチェック
・コントロール不良部のブラッシング指導
虫歯や歯周病は初期にはほとんど自覚症状がないため、気づいたときには進行してしまっていることが多いです。
定期的なチェックを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
特に歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれており、進行すると歯を失う原因にもなります。
一般的には3ヶ月~6ヶ月に1回の受診がおすすめです。
患者さんの口腔内の状態によって頻度は異なるため、歯科医師と相談しながら決めましょう。
健康な歯で美味しく食事をするためには、「痛くなる前に歯医者へ」が鉄則です!
メンテナンスは「治療」ではなく「予防」。
将来の自分の歯を守るためにも、ぜひ定期的な受診を心がけてくださいね。
2025年4月27日 (日) 21:02
弦間歯科医院の公式ブログへようこそ。
本日オーラルスキャナーセミナーに行ってきました。
今回は、当院で導入したオーラルスキャナーについて、歯医者の立場から詳しくご紹介したいと思います。
これから治療を受ける方にとって大きなメリットがたくさんあるので、ぜひ最後までご覧ください!
オーラルスキャナーとは、従来の「型取り」が不要になる、最新の口腔内デジタルスキャン機器です。
歯型をシリコンなどで取る代わりに、小型カメラでお口の中をスキャンし、正確な3Dデータを取得します。
これにより、より快適かつスピーディな治療が可能になります。
~歯医者がすすめる!オーラルスキャナーのメリット5選~
オーラルスキャナーなら、あの独特な「苦しい型取り」が不要です。
嘔吐反射が強い方も、ストレスなく診療を受けられます。
従来の手作業による誤差を減らし、より高精度な被せ物や矯正装置が作れます。
治療のクオリティがぐっと向上します!
スキャンデータは即座に技工所へ送信できるため、補綴物の完成が早く、結果的に治療期間を短縮できます。
取得したデータは長期保存できるため、再製作や経過観察にも役立ちます。
治療履歴の管理もデジタルでスマートに!
3Dデータをモニターに映しながら説明できるので、自分の口腔内の状態を直感的に理解できます。
インフォームドコンセント(説明と同意)もより丁寧に行えます。
オーラルスキャナーは、歯医者にとっても患者様にとっても大きなメリットばかり。
当院弦間歯科では、これからも最新技術を取り入れ、皆様に快適で質の高い歯科治療を提供してまいります。
気になる方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください!
2025年4月21日 (月) 12:57
最近、次のようなことに心当たりはありませんか?
・食事中にむせやすくなった
・しゃべりづらい
・噛む力が弱くなってきた
・口が乾きやすい
・舌が動かしにくくなった
これらはすべて、「口腔機能低下症」のサインです。
簡単に言うと、「お口の働きが年齢などによって衰えてきた状態」です。
口の中の筋肉や感覚、唾液の分泌、咀嚼・嚥下(飲み込み)などの機能が少しずつ低下していき、
放っておくと食事や会話、さらには全身の健康にまで影響を及ぼします。
なんと50代の約半数、60代の60%、70代は80%以上が該当すると言われています。
口腔機能が低下すると…
・食事がしづらくなり、栄養不足に
・飲み込みが悪くなると誤嚥性肺炎のリスクが上昇
・会話がしづらくなって人との交流が減る
・噛む力の低下で認知機能にも影響があるとも言われています
つまり、お口の機能は「健康寿命」に直結しているのです!
当院では以下のような検査・サポートを行っています。
✅ 口腔機能のチェック(舌圧・咀嚼力・唾液量など)
✅ トレーニングの指導(オーラルフレイル予防)
✅ 義歯や噛み合わせの調整
必要であれば医科やリハビリと連携して、患者さん一人ひとりに合ったケアを提供しています。
口腔機能は「目に見えにくい不調」だからこそ、気づいたときにすぐ対応することが大切です。
「ちょっと気になるかも…」と思った方は、ぜひ一度ご相談ください。
当院は、お口の健康を守ることで、
「しっかり食べて、楽しく話して、元気に暮らせる」毎日をサポートします!
今季の弦間歯科医院 院内新聞にも内容を載せていますので
ご希望の方はお気軽に申し付け下さい。
2025年3月13日 (木) 17:06
歯周病は慢性炎症疾患で、糖尿病のリスクファクターの1つであり
糖尿病の進行にも影響を与える。
東北大学大学院講師の草間太郎先生らは10万人の糖尿病患者を大規模追跡し
歯周病の治療と糖尿病の合併症の1つ人工透析移行のリスクの関連を調べた。
その結果、歯科の受診なしのグループに比べ、
1年に1回以上歯科受診したグループで32%
半年に1回以上歯科受診したグループでは44%と
定期的に歯周病治療で受診しているグループで有意に
リスクが低いことが判明した。
なお歯周病治療以外での歯科受診のグループでは有意な差は
見られなかった。
この研究は糖尿病治療において医科歯科の連携を緊密にして
包括的なケアを提供すれば糖尿病の合併症予防、
また社会全体の医療費削減に繋がることが考えられる。
2024年6月17日 (月) 08:37
十分に睡眠をとっていても疲れがとれない、しっかり歯の手入れをしているのに歯が痛い……。
そんな人は寝ている間に「歯ぎしり」をしている可能性がある。
そのまま放置していると、歯周病が悪化する危険もある。
大阪大学大学院歯学研究科が8000人を対象にした調査では、
小児の約20%、成人の5~10%、高齢者の4~5%に歯ぎしりが見られたという。
歯ぎしりは、体にさまざまな悪影響を及ぼします。
歯が大きくすり減って痛みが生じたり、歯が欠けたり、割れてしまうケースも見られます。
また、歯周病がある人に歯ぎしりがあると、歯周病の進行が加速して悪化する危険が高くなります。
歯ぎしりで歯茎に大きな力がかかり、歯を支えている歯槽骨の吸収が急速に進むためです。
ほかに、顎の痛みや顎関節症、頭痛や肩こりの原因にもなります.
歯ぎしりの対症療法として、『ナイトガード』と呼ばれるマウスピースを作製し、
就寝時に上の歯に装着する方法が一般的です。
歯にかかる力を分散させ、歯の摩耗を防いだり、
歯が欠けたり詰め物やかぶせ物が外れてしまうことを防ぐために効果的です。
マウスピースは歯科医が歯型を取り、患者さんの歯の大きさや傾きなどを確認して、
フィット感を調整しながら作製します。
日常的なストレスを解消したり、生活習慣を見直すことで歯ぎしりが改善するケースもあるが、
根本的な原因を取り除くのはやはり難しい。
歯ぎしりが気になっているなら、まずは歯科医院を受診して相談したい。
2024年5月15日 (水) 15:23
「緑茶に含まれる渋み成分のカテキンを、
虫歯予防に使われるフッ化物(フッ素を含む化合物)と併用すると予防効果が高まる」
そんな実験結果を、東北大学大学院歯学研究科の口腔生化学分野の高橋信博教授が報告した。
これまでに、カテキンが細菌の酸の産生(酸産生)を低下させることを明らかにしているが、
今回、カテキンにフッ化物を組み合わせた場合の細菌の酸産生を調べた結果、
虫歯に関連するミュータンス菌による酸産生は、カテキン単独でも抑えられたが、
フッ化物を組み合わせるとより強い抑制効果があった。
虫歯ができやすい酸性の環境では、この働きがさらに強くなることも示された。
虫歯予防の特効薬はない。歯磨きによるプラークコントロール、
フッ化物の塗布やうがいを励行することや、糖分を頻繁に取り過ぎないことが重要だ。
高橋教授は「かかりつけ歯科医師による定期検診と口腔ケアを受けることも大事。
虫歯が進行すると、自然には治りませんので注意が必要です」と呼び掛けている。
2024年1月23日 (火) 19:32
地震災害時は水はかなり不足します。
非常に貴重な水ですので、それを使って歯磨きをしたりとかができないので、
口の中がずいぶん汚れた状態で生活をすることになります。
そして、歯周病の菌というのは、結構悪玉、つまり毒性の強い菌が混じっています。
これを飲み込んでしまうと非常に治りの悪い、重症の誤嚥性肺炎を起こしてしまうと言われています。
例えばウェットティッシュのようなもので歯の表面を拭いて、そうするとつるっとしてくる。
ヌルヌルした感じが取れたら、それだけのぶんは細菌の数が減っていると考えてもと良いと思います。
歯の表面を拭き取るのは、乾いたティッシュ、そしてハンカチなどの布でも代用できます。
また、誤嚥性肺炎につながる細菌は、入れ歯にも付着していることがあるため、
入れ歯も同様の手入れをしましょう。
そして、口内ケアが必要なのは高齢者だけではありません。
避難生活下では、糖分の多い食事を取ることも多いため、
虫歯や若年性の歯周病を防ぐためにも、子どもの口内ケアも必要です。
忘れがちではありますが、家庭に常備している防災グッズには、
歯磨きや液体のマウスウォッシュを入れておきましょう。
2023年11月20日 (月) 09:43
口臭はお口が原因となる口臭と、全身の健康が原因となる口臭に大別されますが、
前者が口臭の98.5%を占め、圧倒的に原因はお口の中にあると言えます。
お口が原因の口臭は「生理的口臭」と「病的口臭」に分かれ、
生理的口臭とは舌の表面の汚れが原因となる口臭です。
病的口臭とは歯周病が原因の口臭で、その比率は3対7となっています。
このように口臭の原因のほとんどは舌の汚れか歯周病が原因なので、
丁寧に歯磨きをしても効果的ではないというわけです。
一度に3~5回程度、表面を擦って、1日に1~2回程度繰り返すと、
汚れは取れてキレイな舌になります。
もし、一度で完全にキレイにならなくても、
回数を重ねることで、徐々にキレイになってきます。
2023年8月28日 (月) 08:13
高齢者では肺炎を繰り返す方がしばしばおられます。
年齢のせいだ、飲み込む力が低下している、など色々な見解がありますが、入
れ歯の存在は意外に軽視されているように思われます。
近年、入れ歯と肺炎の関連を示すデータがそろってきました。
入れ歯は毎日洗浄する必要があります。
入れ歯を毎日洗浄していないと、高齢者の肺炎のリスクが1.3倍高いというデータも存在します。
しかし、洗浄して適切に着用すれば、誤えんを減らすことができるので、
むしろ「正しく使用した入れ歯は肺炎を減らす」という見解もあります。
また、夜は入れ歯を必ず外して寝るようにしましょう。
睡眠中は唾液の分泌が減少し、細菌が増殖しやすくなるため、
入れ歯をつけたまま寝ると肺炎のリスクが2倍以上高くなることが分かっています。