2025年7月7日 (月) 09:28
骨粗しょう症の治療薬には、骨を強くする効果がある一方で、
まれに顎の骨が壊死(えし)してしまう副作用があることをご存じでしょうか?
この記事では、そのリスクと予防策について、歯科の視点からわかりやすく解説します。
顎骨壊死とは、顎の骨の一部が血流不足などにより壊死してしまう状態のことです。
歯ぐきが腫れたり、治りにくい傷ができたり、骨が露出することもあります。
これは、特定の骨粗しょう症治療薬(特にビスホスホネート製剤やデノスマブなど)を
使っている方にごくまれに見られる副作用です。
以下の薬剤が関連するとされています:
ビスホスホネート製剤(BP製剤)
例:アレンドロン酸(フォサマック)、リセドロン酸(アクトネル)など
デノスマブ(商品名:プラリアなど)
一部の抗がん剤(骨への転移抑制薬)
これらは骨の代謝を抑えることで骨を丈夫にする一方、顎の骨の回復力が低下することがあります。
歯を抜くなどの外科処置が原因で、骨に直接刺激が加わるため
口の中は細菌が多く、感染が広がりやすい環境であるため
◆ 顎骨壊死を防ぐためには?
骨粗しょう症の治療を始める前に、歯のチェックや必要な治療を済ませておくことが大切です。
特に抜歯が必要な歯は、薬を使う前に処置しておくと安心です。
毎日の歯みがきを丁寧に
定期的に歯科でのクリーニングを
歯ぐきの腫れや痛みを放置しない
治療を安全に進めるために、現在使っているお薬の情報は正確に伝えることが重要です。
特に「骨粗しょう症のお薬を使っている」と教えていただけると、抜歯などの際に適切な処置ができます。
2025年6月25日 (水) 17:03
2025年6月8日 (日) 11:44
こんにちは。弦間歯科医院です。
今回は、お子さんの「かむ力」と「肥満」の関係についてお話ししたいと思います。
実は最近の研究で、「よくかめない子は肥満になりやすい」
という驚きの事実が明らかになっています。
よくかむことで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
ところが、かむ力が弱いと、食べ物を早く飲み込んでしまい、
満腹感を得る前に食べすぎてしまう傾向があります。
また、よくかまない子は、柔らかくて高カロリーな食べ物を好む傾向にあるため、
栄養バランスが偏りやすく、肥満のリスクも高くなります。
・歯並びやかみ合わせの問題
・虫歯や歯の喪失
・あごの発達不足(口呼吸の影響など)
・食生活の変化(やわらかい食べ物中心)
これらの要因が重なることで、「よくかめない」状態が続いてしまいます。
当院では、お子さんのかみ合わせやあごの発達状況をチェックし、
必要に応じて矯正治療や生活習慣指導を行っています。
また、定期検診で虫歯や歯肉炎の早期発見・治療を行うことで、
「しっかりかめるお口づくり」をサポートします。
・よくかむ習慣をつける(1口30回を目標に)
・食材を大きめに切ったり、歯ごたえのあるメニューを取り入れる
・姿勢よく食べる(あごの成長に影響します)
お口の健康は、全身の健康にも深く関わっています。
特に成長期のお子さんにとって、「かむ力」はとても大切な発達要素のひとつです。
「うちの子、あまりかんでいないかも…」と気になった方は、お気軽にご相談ください。
私たちがしっかりサポート致します。
2025年5月26日 (月) 07:42
2025年5月24日 (土) 05:27
皆さんは最後に歯医者に行ったのはいつですか?
「痛みがないから大丈夫」「忙しくてつい後回しに…」という方も多いのではないでしょうか。
でも実は、歯の健康を保つためには“定期的なメンテナンス”がとても大切なんです。
歯科でのメンテナンスとは、虫歯や歯周病の予防・早期発見のための定期的なチェックとクリーニングを指します。
主な内容は以下の通り:
・歯石除去
・歯の表面のクリーニング
・歯ぐきのチェック
・コントロール不良部のブラッシング指導
虫歯や歯周病は初期にはほとんど自覚症状がないため、気づいたときには進行してしまっていることが多いです。
定期的なチェックを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
特に歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれており、進行すると歯を失う原因にもなります。
一般的には3ヶ月~6ヶ月に1回の受診がおすすめです。
患者さんの口腔内の状態によって頻度は異なるため、歯科医師と相談しながら決めましょう。
健康な歯で美味しく食事をするためには、「痛くなる前に歯医者へ」が鉄則です!
メンテナンスは「治療」ではなく「予防」。
将来の自分の歯を守るためにも、ぜひ定期的な受診を心がけてくださいね。
2025年4月29日 (火) 05:50
2025年4月27日 (日) 21:02
弦間歯科医院の公式ブログへようこそ。
本日オーラルスキャナーセミナーに行ってきました。
今回は、当院で導入したオーラルスキャナーについて、歯医者の立場から詳しくご紹介したいと思います。
これから治療を受ける方にとって大きなメリットがたくさんあるので、ぜひ最後までご覧ください!
オーラルスキャナーとは、従来の「型取り」が不要になる、最新の口腔内デジタルスキャン機器です。
歯型をシリコンなどで取る代わりに、小型カメラでお口の中をスキャンし、正確な3Dデータを取得します。
これにより、より快適かつスピーディな治療が可能になります。
~歯医者がすすめる!オーラルスキャナーのメリット5選~
オーラルスキャナーなら、あの独特な「苦しい型取り」が不要です。
嘔吐反射が強い方も、ストレスなく診療を受けられます。
従来の手作業による誤差を減らし、より高精度な被せ物や矯正装置が作れます。
治療のクオリティがぐっと向上します!
スキャンデータは即座に技工所へ送信できるため、補綴物の完成が早く、結果的に治療期間を短縮できます。
取得したデータは長期保存できるため、再製作や経過観察にも役立ちます。
治療履歴の管理もデジタルでスマートに!
3Dデータをモニターに映しながら説明できるので、自分の口腔内の状態を直感的に理解できます。
インフォームドコンセント(説明と同意)もより丁寧に行えます。
オーラルスキャナーは、歯医者にとっても患者様にとっても大きなメリットばかり。
当院弦間歯科では、これからも最新技術を取り入れ、皆様に快適で質の高い歯科治療を提供してまいります。
気になる方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください!
2025年4月21日 (月) 12:57
最近、次のようなことに心当たりはありませんか?
・食事中にむせやすくなった
・しゃべりづらい
・噛む力が弱くなってきた
・口が乾きやすい
・舌が動かしにくくなった
これらはすべて、「口腔機能低下症」のサインです。
簡単に言うと、「お口の働きが年齢などによって衰えてきた状態」です。
口の中の筋肉や感覚、唾液の分泌、咀嚼・嚥下(飲み込み)などの機能が少しずつ低下していき、
放っておくと食事や会話、さらには全身の健康にまで影響を及ぼします。
なんと50代の約半数、60代の60%、70代は80%以上が該当すると言われています。
口腔機能が低下すると…
・食事がしづらくなり、栄養不足に
・飲み込みが悪くなると誤嚥性肺炎のリスクが上昇
・会話がしづらくなって人との交流が減る
・噛む力の低下で認知機能にも影響があるとも言われています
つまり、お口の機能は「健康寿命」に直結しているのです!
当院では以下のような検査・サポートを行っています。
✅ 口腔機能のチェック(舌圧・咀嚼力・唾液量など)
✅ トレーニングの指導(オーラルフレイル予防)
✅ 義歯や噛み合わせの調整
必要であれば医科やリハビリと連携して、患者さん一人ひとりに合ったケアを提供しています。
口腔機能は「目に見えにくい不調」だからこそ、気づいたときにすぐ対応することが大切です。
「ちょっと気になるかも…」と思った方は、ぜひ一度ご相談ください。
当院は、お口の健康を守ることで、
「しっかり食べて、楽しく話して、元気に暮らせる」毎日をサポートします!
今季の弦間歯科医院 院内新聞にも内容を載せていますので
ご希望の方はお気軽に申し付け下さい。
2025年3月31日 (月) 05:23
2025年3月13日 (木) 17:06
歯周病は慢性炎症疾患で、糖尿病のリスクファクターの1つであり
糖尿病の進行にも影響を与える。
東北大学大学院講師の草間太郎先生らは10万人の糖尿病患者を大規模追跡し
歯周病の治療と糖尿病の合併症の1つ人工透析移行のリスクの関連を調べた。
その結果、歯科の受診なしのグループに比べ、
1年に1回以上歯科受診したグループで32%
半年に1回以上歯科受診したグループでは44%と
定期的に歯周病治療で受診しているグループで有意に
リスクが低いことが判明した。
なお歯周病治療以外での歯科受診のグループでは有意な差は
見られなかった。
この研究は糖尿病治療において医科歯科の連携を緊密にして
包括的なケアを提供すれば糖尿病の合併症予防、
また社会全体の医療費削減に繋がることが考えられる。