2023年9月22日 (金) 08:22
2023年8月28日 (月) 08:13
高齢者では肺炎を繰り返す方がしばしばおられます。
年齢のせいだ、飲み込む力が低下している、など色々な見解がありますが、入
れ歯の存在は意外に軽視されているように思われます。
近年、入れ歯と肺炎の関連を示すデータがそろってきました。
入れ歯は毎日洗浄する必要があります。
入れ歯を毎日洗浄していないと、高齢者の肺炎のリスクが1.3倍高いというデータも存在します。
しかし、洗浄して適切に着用すれば、誤えんを減らすことができるので、
むしろ「正しく使用した入れ歯は肺炎を減らす」という見解もあります。
また、夜は入れ歯を必ず外して寝るようにしましょう。
睡眠中は唾液の分泌が減少し、細菌が増殖しやすくなるため、
入れ歯をつけたまま寝ると肺炎のリスクが2倍以上高くなることが分かっています。
2023年8月20日 (日) 08:03
2023年7月23日 (日) 15:40
2023年7月12日 (水) 07:30
日本歯科保存学会の保存治療専門医資格更新のため新春季学術大会に参加しました。
今回はオンデマンドでの参加となりましたが、
認定研修会では歯周病治療の基礎となる初期治療の基本的な流れについて
シンポジウムでは歯周再生治療の最前線や
う蝕治療(特に高齢者で増加している根面う蝕)の最前線について学びました。
歯の寿命をのばして、健康寿命を10年のばすために定期健診を受けましょう!
2023年6月22日 (木) 09:29
2023年5月12日 (金) 19:41
東京都健康長寿医療センターは4月20日、
肉類摂取が高齢期のフレイル予防の栄養ケアとして有効である可能性について発表した。
日本は、世界でもまれにみる超高齢社会であり、
要介護の前段階であるフレイル対策が課題となっている。
そしてそのフレイル対策の食事としては、たんぱく質を不足させないことが重要であることが知られている。
たんぱく質の主要な摂取源の一つである肉類は、
アミノ酸スコアが高いことがわかっているものの、年齢が上がると摂取量が減少しやすい食品である。
また、肉類に含まれるイミダゾールジペプチドは、
膝伸展力・片足開眼立ちの向上に関連することが報告されており、
十分な肉類の摂取はフレイル予防に効果的であるとされてきた。
聞き取りによる基本情報の調査や食事調査、血清アルブミン値の測定、歩行速度、握力、身体組成の測定を行った。
その後は、対象の512名を食肉の摂取量(エネルギーベース)により3グループに分け、
フレイルに関連する指標との検討を行った。
その結果、肉類摂取量の多いグループでは、最大歩行速度がもっとも速くなった。
さらに詳細な分析を行い、性別や年齢等を調整した結果においても、
肉類摂取量の多いグループの方が最大歩行速度は速いことが明らかになった。
今回の研究では、高齢期のフレイル予防の栄養ケアとして肉類が有効である可能性が示唆された。
2023年4月30日 (日) 16:24
「ジュース類を飲むと、歯が溶ける」という説を耳にしたことがありますがこれは本当でしょうか。
ジュース類を飲むと歯が溶けるわけではなく、
口内のpHが酸性に傾く時間が長いと、歯が溶けるというのが正確です。
ジュース類のほとんどが酸性であり、コーラはpH2.2、スポーツ飲料はpH3.8くらいとされています。
数値で見ると、ものを溶かす性質を持っています。 口内は平常時、pH7の中性に保たれています。
ジュース類自体が持つ酸や、むし歯菌が飲食物に含まれる糖を分解して作り出す酸によって、口内のpHが低くなります。
そうすると、歯の表面のエナメル質からリンやカルシウムが溶け出します。
この現象を「脱灰」と呼びます。 その後、唾液が食後30分~1時間かけて口内のpHの値を中性に戻していきます。
そうすると、溶けだしたリンやカルシウムが歯に戻ります。これを「再石灰化」と呼びます。
ジュース類を飲んで、口内のpHが酸性に傾く「脱灰」の時間が長いと、むし歯になるのです。
ジュース類のpHではなく、口内のpHが重要です。
一番よくないのは、だらだら飲んだり、食べたりすることです。チョコレートや飴をだらだらと食べ続けていると、
口内のpHが酸性優位な環境となり、むし歯になりやすくなります。
2023年3月23日 (木) 11:10
歯が染みる「知覚過敏」とは、歯の神経が何らかの原因で刺激を感知している状態。
加齢で歯肉が下がったり、歯がすり減ったり、治療済みの箇所が敏感になったりしていることなどが原因だ。
20~50代の560人を対象にした日本歯内療法学会による調査(2022年9月実施)では、
過去に歯が染みる経験がある人は65.4%で、そのうち1カ月以内に歯が染みた人は41.5%いた。
また、過去に歯が染みた人のうち、32.0%が「知覚過敏と思ったが、歯科医に虫歯とされた経験」があった。
知覚過敏が一時的な痛みであるのに対し、虫歯は慢性的でずきずきとした持続的な痛みになる。
虫歯が悪化すると歯に穴が開いたり、黒くなったりするが、初期の段階では肉眼で分かりにくく進行してしまう。
歯が染みる経験をしたときは、自己判断せずに歯科医院を受診することが大切です。
自分では完璧にブラッシングしているつもりでも、奥歯など目に見えないところは磨き残しが多い。
細かい部分の汚れは取りきれないので、歯科医院でのプロフェッショナルなケアが重要です。
医院とうまく付き合うことが長期的に歯を保つこつと言えるでしょう!
2023年2月26日 (日) 10:50
新型コロナウイルスの感染対策として山梨県が臨時で行った歯科健診で、
口腔ケアを行っている人は行っていない人に比べて感染率が低下していることがわかり、
県は感染リスクの低下に一定の効果があるとして健診事業を推進していきたいとしています。
健診の受診者1万273人のうち第7波に入ったとみられる
去年6月26日から3ヶ月間に感染した人は5.2%にあたる534人でした。
これは第7波の同じ時期の県内全体の感染率が7.5%だったのに対し、2ポイント余り低くなりました。
また、健診を継続して受診している人はさらに感染率が低かったとして、
新型コロナでも口腔ケアが感染リスクの低下に一定の効果があるとする検証結果をまとめました。
また長崎知事は9日に開かれた定例の記者会見で「適切な口腔管理を行うことは感染リスクの低減に加え、
糖尿病の重症化予防、誤えん性肺炎の予防など全身の健康にも大きく影響すると言われている」と述べ、
県歯科医師会と連携して健診や口腔ケアの事業を推進していく考えを示しました。