2013年8月28日 (水) 21:42
柳田邦男著 「犠牲(サクリファイス)―わが息子・脳死の11日」を読みました。
医療関係の著作が多く好きな作家ですが、
プライベートな事について書かれたものは初めて読みました。
特に自分の家族の自死について書かれている本で20年近く経った今読んでも引き込まれます。
愛する家族、息子を失った孤独な父親の戦い。
長い間自分を責め、後悔し、それでも生きていく。
著者の気持ちが痛いほど伝わってきます。
20年近く前ということもあり脳死についても様々な考えが文中に述べられていますが、
この本の中核は自分の大切な人、愛する家族の死を周りの人間がどう受け止めて生きていくか
ということに尽きる気がします。