2021年10月24日 (日) 10:25
最近出てきた歯科の問題として「Tooth Wear」という概念があります。
普通に訳すと「Tooth」は「歯」で「Wear」は「衣服」となるので歯にカバーをするのかな?と思うのですが、
「Wear」には「摩耗」や「磨耗」などの意味もあり、歯が欠けたり溶けたりすることをあらわしています。
このようなことはこれまである程度仕方がないことだと片付けられていたことも事実ですが
欧米を中心に研究が進み今や国境を越えた問題といわれています。
症状として歯が磨り減りかみ合わせの面が平らになったり陥凹したりするのが特徴ですが
歯の側面(根元)も陥凹したりするともはや歯の原型は失われてしまいます。
ひどくなると痛みなどの症状が出て神経の治療が必要となることがあります。
原因としては一般的に咬耗、摩耗、酸蝕の3つとされていますが、詳しい因果関係については未だ解明されておりません。
対策としては、原因が多岐にわたるため。歯科医師と十分に話し合いながら、
生活習慣との関連を検証する必要があります。
咬耗に対しては歯ぎしりの治療にも用いる硬いナイトガードや
柔らかいタイプのマウスピースを使用して歯を守ったりします。
摩耗に対しては正しいブラッシング方法を歯科衛生士に指導してもらいましょう。
酸蝕に関しては清涼飲料水やイオン飲料などをはじめワインやレモンのような
酸性度の高い飲食物を過度に取りすぎないよう注意が必要です。
やはり定期メインテナンスの中で管理してゆくことが少しでも進行をとめる手段としては有効ですが
Wearの重症度によってはむし歯の治療に準じて詰めたり被せたりすることも必要となります。
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